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残業代請求用語集 【非正規雇用】
「非正規」でも、もちろんもらえる残業代
非正規雇用ってどんな働き方?
- いまの労働環境では非正規雇用で働く人も多いですが、あらためて考えてみると正規雇用の従業員とは何が違うんでしょうか?
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非正規雇用とは、次の3つのどれかに当てはまる働き方を言います。
その3つとは、①労働契約に期間の定めがある働き方、②所定の労働時間がフルタイムではなく一部、つまりパートタイムに限られている、③雇用関係と、実際の労働現場での指揮命令系統が異なる間接的な雇用、となります。
この3つを実際の雇用形態に分類すると、①は有期契約労働者、②はパートタイム労働者、③は派遣労働者となります。
ただし、非正規雇用というのは法律で定められた労働形態ではなく、上記のような働き方の総称です。
多くの問題も抱える働き方?
- 非正規雇用で働く人は、どれくらいいるんですか?
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非正規で働く人はバブル崩壊後から年々増え続けており、厚生労働省の発表によれば2013年には役員を除く雇用者全体の36.7%と過去最高の高い水準に達しています。
特に35歳から44歳までの年長フリーターは平成15年の132万人から78万人増えて210万人となっています。
また、非正規雇用にはいくつもの問題点があります。まず、雇用の不安定の問題があります。厚生労働省の調査では、非正規で働く人が同じ事業所で働く期間が3年未満という人が約4割に達しています。
それから、低い賃金の問題も深刻で、年齢や勤続年数が賃金上昇に比例せず、長期間、低賃金のままでいる人が多くいます。このことが、家庭を築けないなど日本の少子高齢化の遠因となっているとも言えます。
さらに、労働期間が短く、希望の職種へ就くことの難しさから職能訓練を仕事で得ることができずキャリアを形成しずらくなっています。
非正規でも残業代をもらえるって本当?
- 非正規で働いていると残業代はもらえないのではないかと思っていますが、非正規でももらえるって本当ですか?
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もちろんもらえます。非正規雇用であろうと、労働基準法で定める法定労働時間である1日8時間、週40時間を超えて働いた場合には残業代を請求することができます。
仮に会社側が非正規雇用の従業員に残業をさせる場合には、法律に則っていわゆる36協定を労働者と交わし、労働基準監督署に届け出ないといけません。それをせずに残業をさせていた場合には、会社側に問題があると言わざるをえません。
会社側がこうした手続きをせずにいるときには、2年前までさかのぼって未払いの残業代を請求することができます。