付加金とは 【残業代請求弁護士PRO】

未払い残業代と同額を請求できる「付加金」って何？

「付加金」って、なんのこと？

未払い残業代とともに「付加金」を会社側に請求できるって本当ですか？

はい、請求できます。それには条件があるのですが、その前にまず、「付加金」について説明します。
付加金というのは未払い残業代など、会社側が労働者に支払わねばならない割増賃金について、それが支払われていない場合、労働者が訴訟を起こした際に、会社側に請求することができます。
また、付加金の額は、未払いの割増賃金と同額を請求することができます。例えば、未払い残業代が50万円だった場合、付加金も50万円、合計で100万円を請求することができるのです。
会社側としては、倍額を支払わねばなりませんから、この付加金というのは割増賃金の不払いを会社側に起こさせないための抑止効果も期待されるのです。

付加金を請求するには？

付加金の請求はどんなときにできますか？

会社側が労働者に対して、支払うべき賃金を支払っていない場合に労働者は未払い賃金と遅延損害金、そして付加金を請求できます。
具体的には、解雇予告手当、休業手当、残業代や割増賃金、有給休暇の際の賃金が該当します。また、請求は違反から２年以内にしなければなりません。
ただし、実際に付加金の支払いを会社側に命じることができるのは裁判所ですので、労働者側は裁判所に訴えることでしか付加金の請求はできません。

意外にむずかしい付加金の受け取り

未払い残業代と同額が付加金として受け取れるというのは、労働者にとってはとても大きなことです。

確かにそうですね。ただし、付加金はそもそも賃金などの未払いという違法行為をしている企業への制裁措置としての意味合いが強いため、必ずしも懲罰的に付加金が課されるかというとそうではありません。実際に裁判所から付加金の支払いを命じられるというケースも、よっぽど悪質な行為を会社側がしていた場合に限られるようです。
だからといって、付加金の請求を最初から諦めるのではなく、労働していた証拠（タイムカードなど）を集めて、弁護士などと相談の上、裁判所に訴え出るのならば、その際に付加金についても相談するということでもいいかもしれませんね。