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残業代請求用語集 【労働基準法】
押さえておきたい「働く事の基本」
労働者の権利を守る法律
- 普段、何気なく働いていると「労働基準法」について気にすることなんてないですが、この法律にはどんなことが書いてあるんですか?
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労働基準法とは、労働者が労働によって人として一定以上の社会生活を営むため、労働条件の最低基準を定めた法律です。
つまり、会社側は労働基準法に定められている労働条件よりも低い条件で働かせはいけません。労働基準法の第1条には、憲法25条「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」で保証されている「生存権」と同じことが謳われています。
アルバイトにパート、派遣労働も対象
- なんか法律に守られている感じがしますね。ところで、労働条件ってどこまで決められているんですか?
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労働基準法における労働条件とは、賃金、労働時間、休憩、休日・年次有給休暇、安全および衛生、女性や年少者の保護など、労働現場におけるあらゆることが定められています。
労働基準法が適用される労働者は、基本的には月給制で働く正社員はもちろん、契約社員などの有期契約労働者やアルバイト、パートタイマー、さらには派遣労働者も対象となります。
実際には解決すべき問題も……
- あらゆる労働者が対象なんですね。でも、ニュースなどではちゃんとした労働者として扱われていないようなケースもあるようですね。
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そうですね。対象となる労働者の捉え方が正しくないケースがあるようです。適用される労働者について、もう少し詳しく見てみると、その考え方としては、職業の種類を問わず、事業または事務所に使用され、賃金を支払われる人はすべて労働基準法が適用される労働者と言えます。
ところが実際の運用の場面では、労働者の適用対象については議論が多いところです。特に請負や派遣、親子会社やグループ企業といったように労働者と使用者の関係において、複数の企業が関わる労働環境においては、誰が労働契約における使用者なのかが明確ではなく、労働基準法における義務を負うのかがわかりづらいことがあります。
こうしたケースでは、裁判でも労働基準法の適用対象が争点となることがよくあります。例えば、労働形態が形の上では下請け先として扱われている場合でも、労働基準法における労働者となることがあり、労働時間の規制については1日8時間、週40時間労働が適用されることとなります。