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残業代請求用語集 【サービス残業】
知らずにやってた「サービス残業」
労働時間は週40時間
- 「サービス残業」というけど、そもそも労働時間は何時間を超えると「残業」になるんですか?
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働く人の労働時間は、「労働基準法」によって明確に定められているんですよ。同法の第32条には、労働時間について次のように書かれています。
- 1、使用者は、労働者に、休憩時間を除き1週間について40時間を超えて、労働させてはならない。
- 2、使用者は、1週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き1日について8時間を超えて、労働させてはならない。
つまり、使用者(会社)は、週40時間、1日8時間の所定労働時間に対して、所定賃金を支払わねばなりません。もしくは、時間外労働については、割増賃金、いわゆる残業代を支払わねばならないということです。
どこからが「サービス残業」か?
- 会社ではよく残業をすることがあるけれども、自分の残業のどの部分が「サービス残業」に当たるのかがいまいちわかりません。
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従業員に所定労働時間外の労働をさせても、賃金を支払わないことがあります。このことを「賃金不払残業」と言い、一般的に「サービス残業」と呼んでいます。
サービス残業は、当然のことながら違法行為ですが、労働現場では会社側がサービス残業を強要する場合や、労働者側がやむを得ず実際の労働時間よりも少ない時間を申告し、所定労働時間内に収めるといったケースも見受けられます。
常態化する「サービス残業」の実態
- 自分で労働時間を少なく申告してしまうということですね。わかります。どんなに頑張っても勤務時間中に作業を終える事ができずに、やむを得ず残業をすることがあります。でも、そういうときは残業として、なんとなく申告しづらいというか……。
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厚生労働省の統計によれば、平成21年度に労働基準監督署から是正指導を受け、未払い残業代を支払った企業件数は、1221企業、支払われた割増賃金の合計額は116億298万円にものぼり、その対象となった労働者の数は11万1889人となっています。
このことからサービス残業の常態化が労働現場で起きていることは容易に想像できます。また、会社側の強要のほかにも、労務担当者の知識不足、または労働者本人も見落としているサービス残業の実態もあります。これからは、労働基準局による監視や、労働者からの正しい申告に基づく是正が行われることが望ましいですね。
残業に対する正しい知識を身に付けることも大切かもしれませんね。