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残業代請求用語集 【懲戒解雇】
ある日、懲戒解雇を言い渡された。
その時、未払い残業代はどうなる?
まずは、懲戒解雇について知っておくべき。
- 「懲戒解雇」という言葉を聞くことはありますが、普通の解雇とはどのように違うのですか?
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懲戒解雇とは、従業員による極めて悪質な違法行為や会社の規則違反が発生したときに、会社側が懲戒処分として従業員を解雇することを言います。普通の解雇が、従業員の債務不履行により行われるのに対して、懲戒解雇は“極めて悪質な”という部分が大きな違いと言えます。
ただし、労働者にとって懲戒解雇をされることは、その後の人生にすら影響を及ぼすため、会社側が懲戒解雇をするには、いくつかの要件を満たす必要があります。
というのも、懲戒解雇処分を受けると離職票の離職理由の欄に「懲戒解雇」と書かれるなど、その後の就職にも悪影響があります。
懲戒解雇の解雇事由とは?
- 懲戒解雇されるのには、それなりの理由があると思いますが、どのようなことで懲戒解雇を言い渡されるのでしょうか?
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懲戒解雇に処される理由には、事業所内での窃盗、横領、障害などの刑法犯を行った場合、賭博などにより職場の規律を乱したり、他の労働者にも悪影響を及ぼす場合、採用の際に採用条件に関る経歴を詐称していた場合、長期間の無断欠勤、度重なる注意にも関らず勤務態度が改善されない場合、さらに他の会社へ転職していた場合などがあります。
また、会社側も就業規則に懲戒する理由となる事由について定めている必要があり、従業員にも周知されていなければなりません。
また、解雇規定には上に挙げたような、懲戒事由や種類についても明記されていなければいけません。
懲戒解雇と残業代
- 懲戒解雇をされたら、罰として残業代ももらえないというようなことはありますか?
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懲戒解雇をされたとしても、未払いの残業代があれば請求することができます。というのも、労働基準法では賃金は全額支払わねばならないという原則が謳われていますからね。
ただし、懲戒解雇をされた会社に対して、解雇された労働者本人が残業代請求の交渉をするのは現実的に考えて困難です。
そういう場合には、労働基準監督署に申し出て会社側に未払い残業代の支払いの意思があるかの確認を行ってもらうか、弁護士に相談することをおすすめします。